1976年になると、NECから1ボードマイコンキットのTK-80が販売され、秋葉原では電気館の4Fにあるセミナー会場で頻繁に講習会が開かれるようになりました。
当時、NECはレコードプレイヤーなどのオーディオ機器なども販売していましたので、顔なじみのNECの営業マンに頼み込んで、TK-80のユーザーでもないのに講習会に参加していました。
1ボードマイコンは、プログラムやデータの入出力にはカセットレコーダーを使っていたのですが、うまく動かないケースがほとんどでユーザーの悩みの種でした。講習会に参加されていた方が、講師の方に質問をしたところ「私はソフトウェア技術者ですので、ハードのことは判りません」と立ち往生されましたので、私が講師に代わって説明をしたことがあります。
入出力用のLSIである「8255」から、1ビットは2~2.5ボルト、0ビットは1ボルトの出力があり、それを300ボー程度のアナログ信号としてカセットテープレコーダーに記録するのですが、初期のTK-80はアナログ変換の回路に欠点があり、コンデンサーを1個回路上に追加してやるとスムーズに出力、入力ができるようになるのです。
こちらはオーディオ屋ですので、その辺のアナログ回路はお手の物で、入出力回路のどの部分にコンデンサーを追加すればよいかをホワイトボードに書きながら説明したのですが、後で講師の方から「よく判っておられるようですね」とお褒めの言葉をいただきましたが、判っているのはそこらあたりだけで、肝心のプログラムとなるとさっぱりという状態でした。