すでにガソリンの値段が180円を超えた

原油高のおかげで、ガソリン代が高騰しています。
現代は石油依存していると言って過言ではないのですが、中には産油国からガソリンを輸入していると勘違いしている人もいるので、どうしたら石油からガソリンができるのか、簡単な説明をしてみます。
石油の精製
上の図のように、原油を加熱してプラントの中に石油蒸気として送り込むと、温度によってガソリンからナフサ、灯油、重油のように取り出すことができます。
参考 株式会社チプトン
このようにして出来たガソリンを、油槽所に保管してタンクローリー車で各地のガソリンスタンドに届ける仕組みです。
したがって、油槽所から距離的に遠くなると輸送コストが大きくなりますので、地方になればなるほど、ガソリンスタンドの仕入れ価格が高くなります。
また、ガソリンは自由競争の品物ですからガソリンスタンド同士の競争が、激しければ激しいほど安値になる傾向が出てきます。
しかし、近隣にガソリンスタンドが1店舗しかないなどという田舎では、価格競争が働きません。
ここ2,3日のニュースで、ガソリンの1リットル価格が170円を超えると発表されていますが、すでに1リットル価格が170円を超え180円台になった地域が出てきました。
大都市、および周辺にに住んでいる方は、元々電車・地下鉄・バスなどの公共交通機関が発達していますので、車に乗る機会は土日のレジャーくらいという人も多いようですが、田舎に暮らしていると車は必需品になります。
昨年の今頃で、1リットル価格が130円前後でしたから、1年間で単純に30%も値上がりしたことになります。
で、問題なのは原油価格は当分下がりそうに無い、それどころか1バレルあたり200ドルを越えるのは確実、と言うのが専門家筋の話です。
石油は、色々なものの原材料になっていますので、原油価格が上がると相当数の生活必需品が値上がります。
このままでは、諸物価高騰の波を最初に被るのは地方になり、それでなくても「地域格差」で生活が苦しいのに、この上どうするんだ!と声が出始めています。
政治が悪い、と単純に言っても、今は政治家+キャリア官僚+既得権益者でグループが出来ていますから、庶民のほうには振り向いてもくれそうにありません。
もし、衆議院解散総選挙となったら、地方からの反乱が起こりそうな感じがします。