わーサイトの乗っ取り! 調べてみればトホホ

朝早く、あるクライアントから電話がありました。
「会社のホームページが変なんです。英語で色々書かれていて、何だか分かりません!」との事。
朝食を途中で止めてパソコンで、その会社のホームページを見ると、確かに変わっています。何やら英語のアフィリエイトサイトのようです。
アフィリエイトサイト
ネットでちょくちょく聞くサイトの乗っ取りか、と思いました。担当者の方が出社していないとの事で電話だけでは詳しい話は分かりませんので、すぐ、訪問することにしました。
クライアント(建設業者)の会社についてみると、担当者も出社していましたので、すぐに調査してみました。
ちなみに、この担当者の方もコンピュータの専門家というわけではなく、単にパソコンやインターネットが社内で一番よく分かっている事でHPの担当になっているだけです。
まず、FTPソフトでサーバーの状態をチェック、不思議なことにHTMLファイルやデータファイル、画像ファイルなどちゃんと残っていて、書き換えられた形跡がありません。
最初は何がおきているのかさっぱり分かりませんでしたが、あることに気づいてドメインチェックをしてみました。
Asuka Networkのドメインチェックサービス
このクライアントのドメイン名を入力して調べたら、なんとドメインの所有者がかわってしまっています。登録年月日を見ると10日前です。
これで理由が分かりました。このクライアントがドメインを取得したのが3年前で、去年の12月にドメインの保持期限が切れていたのです。
普通、ドメイン管理会社から期限切れになる前に更新手続きを勧めるメールが何回か来るはずです。
で、メールを確認して分かったのですが、ドメイン登録申請を行なった時のメールアドレスが無くなっていました。
このクライアントでは、インターネット接続にNTTのフレッツADSLを使っていましたが、その時にもらえるメールアドレスをドメイン管理会社との連絡用メールアドレスとしていました。
ところが、このクライアントは昨年インターネット接続をNTTから他社の光(HTTH)に変更されていましたので、その時点で連絡用のメールアドレスが消滅していたのです。
ここまで分かってからが大変! ドメインの新規取得、関係先への連絡、新しいメールアドレスの作成、YahooやGoogleなどへの新規登録申請、会社案内パンフレットや名刺の作り直し(ドメインやメールアドレスが書いてありますので)等など、うんざりするほどの作業を指導しながら一緒にやりました。
結局、サイトの乗っ取りなどではなく単にドメインの期限切れで、だれでも登録申請が出来るようになったドメイン名を他人に取得されたというだけのことでした。
悪いのはあなた」という話です。
ドメイン管理会社とも電話で話したのですが、ドメインの更新手続き案内はメールでしかしないよう契約にうたってあるとので、わざわざ親切に電話をくれる事はないようです。
確かに、ドメイン取得時に何年契約にするかを申込者が決めるようになっていますので、3年あるいは5年などの長期契約にしていると、更新時期を思い出すのは困難ですが、忘れると大変なことになるのがよく分かりました。
あなたの会社のドメイン、大丈夫ですか。たまには確認しておきましょう。
ちなみに、このクライアントのホームページを会社名で検索しても、いまだにアフィリエイトサイトが最初に出てきます。
いつ頃、書き換わるんだろう?